TOSHIBA dynabook T45/33M 分解修理【HDDデータ救出、ディスプレイ無反応、電源ボタン不調】

やってみた

電源ランプは付くけど画面に何も表示されない。電源ボタンがおかしい。ということで修理依頼が来た。

機種は『TOSHIBA dynabook T45/33MRY(PT45-33MSXRY)』

依頼時の状況
  • 電源を入れるとランプは付くが画面に何も表示されない
  • 電源ボタンの異常
    • 斜めに引っかかって戻らないことがある
    • 電源ボタンが固くて押せないことがある

軽く見た感じすぐに復旧は難しそう。

急ぎデータが必要なので本体はダメでもデータさえ取り出せればいい、とのことなのでとりあえずHDDを取り出してデータをコピーすることに。エラーはあったが軽微なものだったようでデータは無事コピーできた。

本体は持ち帰らせてもらって色々ばらしてみたら、画面が映らないのはディスプレイ側のケーブルがちゃんと刺さっていなかったのが原因で、電源ボタンボタンパーツのクッションがヘタっていたのが原因だった。

分解は簡単な部類だが、一応記録を残しておく。

今回の修理内容
  • HDDを取り出してデータを別PCにコピーした
  • 電源ボタンを正常に押せるようにした
  • ディスプレイのケーブル緩みを直して表示されるようにした

※分解は自己責任でお願いします。

裏蓋の取り外し

ネジを外す

まずは底面の11箇所ネジを外す。

外したネジは一応場所ごとに元に戻せるように並べたが、長さが全て同じだったので最悪混ざっても元に戻しやすい。

赤丸の場所にネジがある

バッテリーを取り外し~裏蓋開け

バッテリーをスライドさせて取り外す。

取り外した側は裏蓋が少し持ち上げられるので、その隙間にカードかヘラを差し込んで引っかかりをこじって外していく。

左右均等に外していった方がやりやすい。

中居はこんな感じ

HDDの取り外し

このタイプのHDD固定方法は初めて見た。一切ネジ止めされておらず、水色のゴムパーツで保持されているだけ。

水色の細長い部分を持ち上げる

まず下画像の左側にある細長い緩衝部分(ストッパー?)を持ち上げる。

スライドさせてコネクタから引き抜く

すると左側にスペースができるので、HDDをスライドさせてコネクタから引き抜く。

まっすぐスライドさせると左側の基盤に当たるので、気持ち持ち上げ気味でスライドさせるといい。

矢印方向にスライドさせて、四角枠のコネクタから外す

水色のカバー?の構造

水色のゴムカバー?はHDDを固定するネジ穴に突起を差し込む形で付けられている。

突起の付いている側は板状だが、他は下画像のようにふにゃふにゃなので簡単に外せる。

今回は外したHDDをSATA-USB変換ケーブルで他のPCに繋いでデータを救出した。

光学ドライブの取り外し

裏蓋の真ん中のネジがドライブ固定を兼ねているのですでにネジは外れている。そのためコネクタで保持されているだけで危ない感じだったので取り外した。

ドライブをスライドさせてコネクタを外せばOK。

CPUクーラーの取り外し

電源ボタン周りがいじりにくいのとついでにファンの掃除もしたかったのでCPUクーラーを取り外した。

下画像赤丸部分のネジと、四角のケーブルを外し、持ち上げれば取り外せる。

ヒートシンクはネジの横に1,2,3,4と番号が振ってあるのでその順に少しずつ緩めていく。取り付ける時も番号順に少しずつ締める。

電源ボタンの修理

基盤の取り外し

スイッチの基盤はネジ一つで止まっている。

PWと書かれたフラットケーブルはコネクタの白い部分で挟んで固定されているので、白い部分をカパッと開くと簡単に外せる。無理やり引っ張っても外せてしまうので注意。

基盤を外すと電源ボタンのプラパーツが見える。

電源ボタンプラパーツのスポンジを盛る

下画像の十字の出っ張りが基盤のスイッチを押す仕組みなのだが、そのでっぱりが中央についていないのとスポンジがヘタっているせいで斜めに押し込まれたまま戻りにくくなっていた。

同じくらいの厚みのスポンジを作ろうかと思ったが材料が無いしちょっと面倒。

動きを確かめてみると、十字の出っ張りがある側はスイッチの戻る力で十分なので、出っ張りのある側のスポンジを切って反対側に盛ればどうにかなりそう。

依頼者に確認したら「また動くようになるなら御の字だし、その辺よくわからないからまかせる」ということで反対側に盛る方法にした。

下画像の赤枠部分を大体でいいのでちょん切る。スポンジが劣化してちぎれかけてたところで切ったので左右均等ではないが問題ない。

切り取ったスポンジを反対側に貼り付ける。スポンジに両面テープが残っていたのでそのまま付けられたが、付けられなかったら両面テープか何かで適当に貼り付ける。

だいぶ雑な感じだけどスポンジは基盤との間に挟まるから外れることもないだろうし、テストしたところ引っかかりもないのでこのままで。

ピンぼけしてるけど大体こんな感じ

ディスプレイのケーブル刺し直し

ネジを外す

ディスプレイの下に2箇所ネジがある。

ネジを隠す蓋が両面テープで付いているので隙間を針のようなもので引っ掛けて剥がしてからネジを外す。

ガワを外す

ヒンジに隙間があるので、そこにドライバーか何かを差し込んでテコにして外す。反対側も同様に。

ディスプレイ下側の隙間にカードかヘラを差し込みつつ、下~左右の順に引っかかりを外していく。

液晶を外す

4箇所ネジを外せば液晶が持ち上げられる。

液晶を外すとこんな感じ。養生テープが申し訳程度に付いている。

養生テープをめくったらケーブルがしっかり刺さっていなかった。これじゃ何も表示されない訳だ。

黄色い薄いテープの粘着力が弱まっていたので新しいテープにしてコネクタを刺し直したら無事ディスプレイが表示された。

少しずれて斜めってる

ディスプレイをネジ止めする金具部分が曲がっていたので、おそらく蓋を締めた状態で上から強い荷重がかかったのがケーブル外れの原因かもしれない。

なんか外れてる……。

ディスプレイ周りの作業中にポロッとネジが出てきた。どうやらヒンジとディスプレイの表側のカバーを止めていたネジのようだ。

壊したかと焦ったが、このネジがディスプレイの開閉負荷に耐えられ無かったのが原因っぽい。

一応接着剤で付けてみたけどまたすぐ割れそう。

別のTOSHIBA機種でもヒンジのネジが同じ様に割れていたことがあったのでTOSHIBA特有の問題なのだろうか。

修理後起動時の時刻設定

修理後起動したら以下のウィンドウが表示された。

**** RTC battery is low ****
Press ENTER to set Date/Time.

Enterを押すとBIOS画面に進むので、日時を設定して保存して終了すればWindowsが立ち上がる。日時設定せずにBIOSから抜けても問題なく起動し、時刻も勝手に合わせてくれたが、ダメだったときのために日時設定の手順も残しておく。

BIOS日時設定の流れ

先程の画面でEnterを押すと次の画面に進む。

System Timeが選択されているのでまたEnterを押すと時刻設定画面になる。

マウスカーソルも使えるのでそれを使ってもOK。

時刻設定では+、-キーで変更しTabで次の項目へと続け、OK選択状態でEnterを押す。

秒は適当で

最初の画面に戻ったらSystem Dateを選択し、同じように設定する。

終わったらExitの中のExit Saving ChangesをクリックかEnter。

次の画面になるのでYesをクリックかEnter。Windowsが起動される。

余談

この表示が出る理由は内部電池がメインバッテリーと共用のRTCバッテリーというもので、バッテリーを抜くとリセットさせるかららしい。

取り外しできるバッテリーなのにボタン電池じゃないんだ、と思ったらこのPCのバッテリーはネジ止めなので内蔵バッテリー扱いらしい。設計上その方が都合が良かったのだろうか。

あとがき

TOSHIBAのノートPCは以前もばらしたことがあったが、それもディスプレイのヒンジ部分が壊れていたりネジ穴が根本から折れていたりしていたので、似たような部分が弱いのかもしれない。

LCDケーブルは無理やり配線されていていつ断線してもおかしくなさそうだったり、電源ボタンパーツと基盤のスイッチが当たる部分が中心でなかったりと素人目に見ても「これ大丈夫なのか……?」と感じる部分が多い。

電源ボタンの構造がちゃちいしヒンジは弱いしケーブルは抜けやすい、と見えない所でコストダウン?してる印象。ちょうど赤字続きでPC事業を売却検討していた頃の機種だからなおさらなのか。

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