「カフカエスク」という言葉は、日本ではほとんど聞き慣れないと思います。
なんだかかっこいい字面にひかれて今回紹介する動画を見てみると、予想外に考えさせられる内容でした。
動画の紹介
動画
要約
この動画は、「カフカエスク(Kafkaesque)」という言葉が本来何を指しているのかを、フランツ・カフカの代表作を通して解説しています。
単なる「官僚的で面倒な手続き」を意味する言葉として使われがちですが、それだけではカフカの本質を捉えていない、というのが動画の出発点です。
カフカの作品に描かれるのは、理由も目的もはっきりしない制度や権力に翻弄される人間の姿です。
そこでは、外部の官僚制度だけでなく、主人公自身の思考や価値観が袋小路を作り出している点も重要だと指摘されます。
『審判』『変身』『断食芸人』などの例を通して、カフカエスクとは
「不条理な制度 × それに適応しようとしてしまう人間の内面」
が生み出す、悲劇とユーモアが入り混じった状態だと説明されます。
動画の終盤では、こうした不条理は現代社会にも色濃く存在している一方で、
それが私たち自身の作り出したものであり、変える余地もまた私たちの側にある、
という視点が提示されます。
メモ
海外では謎のシステムとそれに従ってしまう理不尽さを指す?ようなイメージですが、日本に当てはめたときのカフカエスクは、理不尽そのものよりも「平然と全員が間違った方向に進んでいるように見える感じ」といったイメージです。
日本だとどんな感じ?
1. 理由は誰も知らないが、皆が正しく守っているルール
- 「前からそう決まっているので」
- 「決まりですから」
- 「一応、念のため」
誰が決めたのか、なぜ必要なのかは誰も説明できない。
しかし、それに従わないと「空気が悪くなる」ため、誰も疑問を口にしない。
制度よりも空気そのものが権力として機能している状態。
2. 問題は起きているのに、責任の所在が消えていく構造
- 窓口に行くと「それは担当が違います」
- 担当部署に行くと「うちでは判断できません」
- 最初に戻ると「前例がないので対応できません」
誰も悪くないが、誰も助けてくれない。(誰も悪くないのがたちが悪い)
制度は動いているのに、目的が失われている。
3. 本来の目的を忘れた「正しさ」
- 安全のためのルールが、現場を危険にしている
- ミス防止の確認作業が増えすぎて、逆にミスが増える
- 書類を通すための書類が無限に増殖する
合理的であるはずの仕組みが、合理性を破壊する方向に進んでいく。
4. 内面化された監視
- 誰にも見られていないのに「怒られそう」で動けない
- 明確な禁止はないが「やらない方が無難」と感じる
- 自分で自分を縛っているのに、外部のせいだと思っている
敵は外にあるようで、実は内側にあるパターン。
5. 「おかしい」と思っているのに、説明できない感覚
- 理屈ではおかしいと分かっている
- でも反論する言葉が見つからない
- 結果、「まあいいか」と飲み込む
これが一番「カフカエスク」に近い?
言語化できない不条理が、現実を支配しているような状態。
印象に残ったフレーズ
自身のエゴの囚人に成り下がっている

